目標・特徴

新潟医療センターの
臨床研修の目標

皆さんがなりたいのは、
どのような「医師」ですか?

  • メスを握って、カテーテルや内視鏡を駆使して、病気をどんどん治していきたい
  • 救急で救える命を救いたい
  • 災害時の医療に強くなりたい
  • プライマリ・ケア一般を広く習得して、ゲートキーパーになりたい
  • common diseaseや生活習慣病を的確に診療し指導する、街の「お医者さん」になりたい
  • 将来は開業したい
  • 健康診断や産業医活動などで、未治療患者様を治療に繋いだり、疾病予防に関わりたい
  • 病理医、法学医、検査専門医への道を進みたい
  • 研究(基礎研究・臨床研究)をしたい
  • 医療行政に携わったり、赤十字活動をしたい
  • 起業家・イノベーターとしての視点を持ちたい

などなど、さまざまな夢をお持ちだと思います。

当院の臨床研修の目標は、
皆さんがそれぞれ思い描く
「なりたい医師」になるための
「基礎づくり」です。

なりたい「医師」になるための
「基礎づくり」とは?

厚生労働省が掲げる、臨床研修の基本理念のキーワードは、下記の三つです(医師臨床研修指導ガイドラインより)。

臨床研修の基本理念のキーワード - 厚生労働省 -

  1. 医師としての人格のかん養
  2. 医師としての「社会的役割」の認識
  3. 基本的な診療能力の習得

どの道に進むにしても、“特定の分野の狭い範囲は教わったが、医療の全体を知らない”状態では、次のステップで羽ばたくチャンスや、長い医師生活での基礎づくりが遅れてしまいます。
新潟医療センターの臨床研修は、皆さんの進む道にかかわらず必要とされる上記の三つをバランスよく習得し、次のステップに生かすための「基礎づくり」を応援することを目標としています。

  • なりたい医師
  • 進みたい道

どの道に進むとしても必要な「基礎部分」

新潟医療センターの臨床研修は
どの道に進むためにも、その素地として必要な
「基本的な診療能力の習得」を最優先に目指します。

  • 腹部の診察

  • 胸部の診察

  • ギブスの装着

  • 神経学的診療

  • 心電図の読影・検討

  • 基本的な画像の読影・検討

  • 皮膚の診察

  • エコー(写真は腹部エコー)

  • 療養指導(写真は糖尿病教室)

新潟医療センターの臨床研修の特徴

やさしく、ゆっくり、何度でも
安全・安心な研修

新潟医療センターでは、「〇〇しておいて。後でみるから」的な“ほったらかし”式指導ではなく、「やさしく、ゆっくり、何度でも」皆さんと指導医・ 各科医師が一緒に考えながら、 安全・安心な研修サポートを行い、知識や手技を自らのものにして頂きます。
また、各診療科・スタッフ・診療機能・設備が充実した総合病院としては、各科の枠を超えた連携がスムーズなことが当院の特徴ですので、縦割りのしがらみに悩まされず、皆さんの実りある「基礎づくり」を行えます。

病理診断科、歯科、メディカルスタッフとの連携、チーム医療

常勤の病理医がいる医療機関では県内でも数少ないのですが、新潟医療センターには常勤の病理専門医がおり、日々の診療での疑問点を気軽にディスカッションできます。臨床研修で病理診断科を自院で選択できる研修病院は殆どありませんが、当院の臨床研修では、病理診断科を選択研修することもできます。
また、常勤医による歯科が併設されており、日常の診療で不可欠な口腔ケア、歯科治療のみならず、嚥下造影・嚥下内視鏡などを駆使した嚥下・摂食評価・リハビリテーションが行えます。
更に、様々な分野の認定看護師、管理栄養士、薬剤師、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士、臨床検査技師、診療放射線技師、公認心理師、臨床工学士、社会福祉士(ソーシャルワーカー)などのメディカルスタッフがしっかり揃っています。総合病院としては、職種間の連携がスムーズなことが特徴で、各種のチーム医療が機能しています。「リハビリテーション」「栄養指導」「褥瘡予防・管理」「感染管理」「服薬指導」などを実際にどのように行っているかを目の前で知ることができ、また、他職種連携・多職種連携の大切さとその実態を学べます。

医療制度への理解、
医師としての「社会的役割」の認識のために

皆さんがどの道に進むにしても、社会の医療・保健・福祉を担う一員として、また、厚生労働省が掲げる臨床研修の基本理念の一つである「医師としての『社会的役割』の認識」のためにも、医療制度の理解は不可欠です。
新潟医療センターは、地域の急性期医療・二次救急の担い手としてだけではなく、下記のような急性期から回復期、緩和ケア、さらに健診センターといった、地域社会の医療・保健・福祉の全てのフェーズに根ざした診療機能を有しており、地域医療の全体像と医療制度の実際を学べます。

地域医療における医師の役割

  • 発症

  • 急性期

    急性期病棟
    • 手術

    • 心臓カテーテル検査・治療

    • 救急医療/麻酔

  • 回復期

    地域包括ケア病棟

    「地域包括ケア病棟」は、急性期医療を経過した患者様及び在宅において療養を行っている患者様等の受入並びに患者様の在宅復帰支援等を行う機能を有し、地域包括ケアシステムを支える病棟です。

    • 回診

    • 栄養サポートチーム

    • 療養指導
      (写真はインスリン自己注射指導)

    • リハビリテーション

    • 退院に向けた多職種カンファランス

    • 認知症ケアサポートチーム

  • 緩和ケア病棟
  • 介護老人保健施設(併設)
  • 居宅介護支援事務所(併設)
  • 健診センター
  • 訪問看護ステーション(併設)

もっと専門的な領域もみてみたい・経験したい、という方へ

「なりたい『医師』」になるための「基礎づくり」を行いながら、
その「先」を目指す研修もできます。

新潟医療センターの臨床研修は、基本的な診療能力の習得に重点を置いています。
ただし、当院は、地域医療を担う地域有数の総合病院として、専門医療についても高い診療能力を有し、基本的な診療能力の「更に先」を勉強したい方の教育機能を有した病院でもあります。

新潟医療センターが認定されている研修・教育施設

  • オール新潟(大学基幹)内科専門研修プログラム連携施設
  • 日本心血管インターベンション学会認定研修関連施設
  • 日本がん治療認定研修施設
  • 日本肝臓学会認定施設
  • 日本呼吸器学会認定施設
  • 日本内分泌学会認定教育施設
  • 日本動脈硬化学会認定専門医認定教育施設
  • 日本消化器外科学会専門医制度指定修練施設(関連施設)
  • 日本整形外科学会認定医研修施設
  • 日本麻酔科学会麻酔科認定病院
  • 日本病理学会研修協力施設
  • 人間ドック健診専門医研修施設
  • 日本循環器学会認定循環器専門医研修施設
  • 日本不整脈心電学会認定不整脈専門医研修施設
  • 日本消化器病学会専門医制度審議委員会認定施設
  • 日本消化器内視鏡学会指導施設
  • 日本神経学会認定専門医制度准教育施設
  • 日本糖尿病学会認定教育施設(Ⅰ)
  • 日本外科学会外科専門医制度修練施設
  • 日本乳癌学会関連施設
  • 日本皮膚科学会認定専門研修医研修施設
  • 日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医教育施設
  • 日本環境感染症学会認定教育施設

さらに、当院では、得意分野を生かした特色ある治療を行っている分野もあります。
基本的な診療能力を習得した上で、なお「その先」を勉強したい、という方には、どんどん勉強していただくことができるようなプログラムを組むことができますし、特に「重点分野臨床研修コース」としてプログラムをあらかじめ用意している分野もあります。また、当院のすぐ近くにある特定機能病院である新潟大学医歯学総合病院や、その他の協力医療機関で、最先端の医療に触れながらの研修も可能です。
スポーツドクター、プロサッカーチームドクター、産業医、労働衛生コンサルタントや、企業とのメディカルデバイスの共同開発・特許取得など、プラスアルファのスキルをもった医師も当院にはおります。また、行政、起業・経営・医療イノベーションなどを志向する方も増えています。
新潟医療センターは、そのようなプラスアルファのキャリアを目指す研修医の皆さんも歓迎しています。新潟県の新たな取り組みとして創設された「イノベーター育成臨床研修コース」も用意しています。